雇用調整助成金等および休業支援金等の事後確認に関する是正要求がなされています
会計検査院による雇用調整助成金、休業支援金の20~21年度のデータの調査で、重複支給や不正受給などで新たに計3億1,719万円が不適切に支払われていたことがわかった。令和2年度決算検査報告でも不正対策強化が必要との指摘をしていたが、厚生労働省に保有データの活用などによる調査手法の改善を求める異例の是正要求を出しています
〇保有するデータを活用するなどして、不適切な支給がないか事後確認すること、その具体的な方法を策定すること等
〇リスクの所在等に十分に留意して実地調査の対象とする事業主の範囲を設定するよう見直しを行い、リスクの程度を適切に評価することにより付した優先度に基づき実地調査の対象とする事業主を選定すること、その具体的な方法を策定すること
◆厚生労働省は対策強化を明言
これを受け、厚生労働省は対策を強化し、不正受給が疑われる場合は規定に基づく措置を行うとあらためて明言しました。今後は上記の要請に従い、事後確認の強化など、より厳密な調査が行われることが予想されます。これまでも事業者や従業員に対して不正受給への注意を促すリーフレット等が公表されていましたが、今一度これらの内容を確認し、万が一にも指摘を受けることのないよう、注意を払う必要があるでしょう。
厚生労働省HP:雇用調整助成金不正受給の対応を厳格化しています