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コロナ禍での障害者雇用の状況は?

コロナ禍での障害者雇用の状況は?

◆雇用障害者数、実雇用率ともに過去最高を更新
障害者雇用促進法では、事業主に対し、常時雇用する従業員の一定割合(43.5人以上規模の企業:法定雇用率2.3%)以上の障害者を雇うことを義務付けています。厚生労働省が取りまとめた民間企業や公的機関などにおける、令和3年の「障害者雇用状況」集計結果によれば、雇用障害者数は 59 万 7,786.0 人(対前年比3.4%上昇、対前年差1万 9,494 人増加)、実雇用率 2.20%(対前年比 0.05 ポイント上昇)と、いずれも過去最高となっています。

◆精神障害者の伸び率が大きい
雇用者のうち、身体障害者は359,067.5人(対前年比0.8%増)、知的障害者は140,665.0人(同4.8%増)、精神障害者は98,053.5人(同11.4%増)と、いずれも前年より増加しており、特に精神障害者の伸び率が大きくなっています。
精神障害者については障害者雇用義務の対象に加えられたのも遅かったことから、企業としても、雇用への対応を検討するのはまだまだこれからというところでしょう。

◆法定雇用率達成企業の割合は47.0%
一方、法定雇用率達成企業の割合は47.0%と、対前年比で1.6ポイント低下しています。「宿泊業、飲食サービス業」「生活関連サービス業、娯楽業」などでは雇用されている障害者の数が昨年より減少していることから、コロナ禍による影響も想像されます。
また、障害者を1人も雇用していない企業は32,644社、未達成企業に占める割合は57.7%となっており、社会全体としては、障害者雇用はまだ十分に進んでいるとはいえない状況といえます。

障害者雇用については「雇用して終わり」ではなく、職場定着の取組みも重視されています。企業としては、広い視野で障害者雇用について関心をもっていきたいところです。
厚生労働省「令和3年 障害者雇用状況の集計結果」

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