社労士の独り言

コロナ禍と障害年金

コロナ禍と障害年金

◆コロナ禍と障害年金
みなさんの事業所には、障害年金をもらいながら働いている方はいませんか? 障害年金を受給している方は、各自に決められた提出期限までに、障害認定日より3か月以内の現症の診断書を提出する必要があります。この提出が遅れたり、記載内容に不備があったりすると、障害年金の支払いが一時差し止められてしまいます。
しかし、今は、新型コロナウイルス感染症の影響により、医療機関を受診することができずに手続きを円滑に行うことができないケースも想定されるところです。そこで現在、診断書の提出についての特例措置が講じられています(日本年金機構「新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言等を踏まえた障害年金診断書の取扱いについて」(令和3年9月10日))。この措置について、会社からも伝えてあげましょう。

◆障害年金診断書の提出期限についての特例措置
具体的には、障害年金診断書の提出期限が令和3年3月末日から同年11月末日である人については、令和3年12月末日までに障害年金診断書の提出が行われる場合、障害年金の支払いの差止めは行われません。

◆その他の特例措置
障害年金については、その他の特例措置も講じられています。例えば、診断書提出に伴い、年金が増額改定される場合には、当初の提出期限をベースとして年金が増額改定されます。逆に、年金が減額改定される場合や、支給停止となる場合は、猶予期限をベースに、減額改定・支給停止がなされます。
障害年金は、障害を負った方が自分の体調と相談しながら働き続けるためにも大切なものです。今後も状況によりさらなる特例措置や救済策が講じられる可能性がありますから、会社としても積極的に情報を収集し、案内できるようにしておきたいものです。

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